オコバ谷 白崩平のフクジュソウ激減　

　久連子最奥の民宿「久連子荘」300mほど手前の広場に駐車

　久連子荘手前の橋付近は道路が崩壊したり、流れて来た土石が道路上に堆積したままになっており、無残な姿を残していた。

　今迄はここまで車で来れたのだが。12時までに上福根山まで登れるかな？気合を入れて登りはじめる。登山口の 標識には上福根山の標高が1446mと記載されているが、国土地理院の地形図には1645 mとなっている。

　登山口からいきなりの急坂、息を弾ませながら久連子荘の裏を登って行くと、崖下に蜜蜂の巣箱があった。気温が低かったせいか、飛び交うミツバチの姿は無かった。

　急坂の山の斜面を10分程登り詰めると小さな尾根に上がった。

　岩積みの階段状となった急坂の尾根を、脚の攣りに気を付けながら登り続けると、見馴れた山の神に着いた。

　山の神から右方向へと脚を進めるとすぐ急斜面のザレ場となった。

ザレ場をトラバース気味に進むが手入れがなされておらず、ズルズル滑るような箇所があり危なかしかった。また、鍾乳洞手前のザレ場は特に危なかしかった。

　気の許せない危なかしいザレ場を一歩一歩進んでいると、左手上方の岩場に福寿草が咲いていた。

この辺りからフクジュソウが疎ではあるが足下にも見られた。

　鍾乳洞の中に入ってみた。大小多くの石筍が見れたが、この石筍1センチ成長するのに何年かかるのだろうか？岩手県の龍泉洞の資料では1センチ伸びるのに50年かかるそうだ。５０センチとして2,500年もかかる事になる。気の遠くなる様な話。

この時期、以前は素晴らしい氷筍も見れたが近年は見た事がない。

　鍾乳洞の中から七遍巡りの山を眺めてみた。

　鍾乳洞右手のガレ場を登りきり、左へ少し進むと久連子岳山頂へ着いた。

　このガレ場日当たりが良すぎて汗ダクダク。青息吐息やっとの思いで登りきる。

　ガレ場上部の開けた場所より、七遍巡り辺りを眺めながら小休憩。

　出発してから３時間、やっとの思いでここまで来た。上福根山まで登るかどうかの判断は岩宇土山迄の疲労具合を見て決める事にしていた。この時点で体調も良いので上福根山まで登る事にした。

　岩宇土山から20分ほど先へ降ると、上福根山方面と白崩平への分岐点となっている鞍部に着いた。

　鞍部から急坂を登り返し川口林道へ出た。そこにはカツラを干したような異様な枯れ草の風景が広がっていた。

　上福根山山頂は石楠花や落葉樹に囲まれ眺望が良くないのでスルーし、先の前福根山へと脚を進めた。

　山頂に近付くにつれ石楠花が次第に多くなり、山頂辺りは大群落を形成していた。咲き誇った満開時の山頂は凄いだろうなぁと思うが、残念ながら今年は花の裏年なのか蕾は全く着いていなかった。

　上福根山山頂から先へと急坂を下り、ピークを登り返すと１０分ほどで前福根山に着いた。山頂からの眺めは抜群で、脊梁の山々の連なりが、幾重にも重なり合い広がっている素晴らしい風景がそこにはあった。山頂で50分ほどランチタイムを取り丁度１３時に下山開始した。

　山頂から往路を鞍部の分岐点まで下り、分岐点からオコバ谷の白崩平へと急斜面の杉の植林帯の中を下った。ズルズル滑る気の許せない急坂を20分ほど下ると白崩平上部の開けた場所に出た。

　下山開始後１時間半ほどで白崩平に着いた。石灰岩が露出するこの辺り、前回訪れた時は沢山福寿草が咲いていたが、今回は数株しか見れなかった。　以前沢山咲いていたこの場所は広く防護ネットで囲まれていたが、この中に福寿草はあまり咲いていなかった。

　白崩平から下ると、落葉樹林床の斜面のあちこちに、たくさん福寿草は咲いていた。

　落ち葉の中に一際黄金色に輝く福寿草があった。

　枯れ草の中にも沢山咲いていた。

　オコバ谷を流れ下った水量を想像すると空恐ろしくなる。

　以前は飛石を踏んで渡渉し、背丈ほどの土手を登り登山道へと進んでいたが、今は梯子で登らなければならない程川床が深くえぐられていた。

　登山口に降り立ち「ここまで来れば一安心」とホット一息入れる。

　駐車場まであと少し頑張ろう！！

　作業道路が流され無くなっているため石垣の上を通る。

　作業道路が亡くなったり、土石が堆積して歩きにくくなった道路を急足で下り、駐車場へ15時３０分に無事帰り着いた。

　久連子古代の里付近に咲くセリバオウレン。小さな花なので注意深く探さないと発見出来ない。

　とにかく小さな花です。