五月連休日には五葉岳へ登る登山者が多く、お化粧山登山口は駐車出来ない程多くの車で混雑していた。登山口をやっとの思いで通過し、大吹登山口へ向かったが、こちらの駐車場は意に反しがら空状態だった。こちらのコースは人気がないのかなぁ。

　駐車場の奥へと少し進み林道へ入ると、直ぐ登山口の案内版が見えて来た。

　林道から登山道へ入り、涸沢に沿って少し進むと、山の白い貴婦人ヤマシャクヤクが最初に出迎えてくれた。

　群生しているヤマシャクヤクは丁度見頃を迎え満開の状態だった。

　登山口から涸沢に沿って進み、下草の生えていない奇麗な林の中を、最初の内は緩やかに登って行った。広がりを見せていた尾根は次第に狭まり急勾配となって来た。「フウフウハァハァ」息を荒げながら一歩一歩極小幅で登って行った。

　急勾配の尾根登りがまだまだ続く。一息入れながら辺りを見回すと、ミツバツツジやアケボノツツジがちらほら見え始めた。

　登り始めの頃の木々には随分新芽の緑が目立っていたが、登るにつれこの辺りではやっと芽吹いているという感じだった。樹間にはこれから目指す五葉岳が見えて来た。

　やっとの思いでブナの三叉路へ辿り着いた。「あれ？」一寸様子がおかしい。確かこのブナの大木は高く聳えていたはずなんだけれども!!朽ち果てたブナの大木の枝があちこちに散乱し、私の記憶にあるブナの雄姿では無かった。

　ブナの三叉路辺りの木々は白骨樹化が進んでいる。原因は何だろう？

　緩やかなアップダウンを繰り返しながら進む尾根歩きは実に楽しい。

　縦走路からの眺望を楽しみながら脚を進めていると、遠方に大崩山が見えて来た。よく見ると湧塚辺りの岩峰群の中に、駒次郎ダキやその手前に七日巡りの岩までが見えている。急に大崩山への気持が強まって来た。ヨーシ!! 次はササユリを見に行くか!!

　縦走路から見た鹿納山方面はアケボノツツジでピンク色に染まっていた。中でも鹿納の野辺りの尾根伝いが一番奇麗に咲いていた。

　縦走路の所々にアセビの群落があり、その中をルンルン気分で、花を楽しみながら進んだ。

　アセビの群落の向こうにお姫山が見えて来た。山頂にはアケボノツツジが咲いているのが見えた。

　お姫山の山頂には数本のアケボノツツジが生えていた。

　枯れ木とアケボノツツジは絵になるかなぁ。

　愛らしいアケボノツツジを改めて見つめる。

　五葉岳にはこの時期数回登っているが、今回の様に快晴に恵まれたのは初めて。これ迄はガスが立ちこめる中での山頂ばかりだった。

　アケボノツツジと枯れ木や岩のコラボは絵になると思うが。

　五葉岳山頂から眺めた日隠山、まだ登った事が無い。

　山頂岩場に咲くアケボノツツジ。

　いいなぁ お二人さん、昔を思い出すなぁ。

　五葉岳でのランチタイムを済ませ、お腹マンチュクリンで兜巾岳へと脚を進める。途中夏木山への分岐点を過ぎると、縦走路の尾根にはアケボノツツジの花街道が始まる。

　縦走路の花街道はまだまだ続く。

　花街道から見た傾山。

　アケボノツツジとムシカリの共演。

　花街道を花に酔いしれながらどんどん進んでいると、アセビで覆われたこんもりとしたピークに差し掛かった。腰を屈めてアセビの中を登り上がるとそこが山頂だった。山頂から先へと少し下ると、そこにもアケボノツツジが沢山生えていたが、花の見頃は既に過ぎていた。

　下山は兜巾岳から200~300m戻った辺りから、右方向へと下っている尾根に沿って下り、杉の植林帯を抜け登山口辺りの林道へと出た。